日本では、昔から身近な薬味として利用されている山椒、庭にあるととても便利ですね。春には、タケノコ料理、木の芽和え・お寿司にのせれば、湯気に香りが乗って春を五感で味わえます。6~7月になると、山椒の実ができます。ピリリと辛くて、さわやかな風味が食欲を誘います。今回は、山椒の効能と特に山椒の実の保存・利用方法についてお知らせします。
山椒の栄養、効能は?
山椒は、ミカン科サンショウ属の落葉低木です。
山椒の栄養素は、カリウム・マグネシウム・カルシウム・ビタミンB2・鉄など色々な栄養素が含まれています。
ほかにも、抗酸化作用のある山椒ポリフェノール、血行を促進し身体を温めて代謝を高める効果があるサンショオールなどが含まれています。
栄養素の働きは次の通りです。
【カリウム】
カリウムは体内のナトリウムを排出する働きがあるので、むくみの解消、血圧の低下・脳血管疾患の予防などの効果が期待できます。また、カリウムには骨密度増加の効果も期待できます。他の食品で多いのは、バナナ・アボガド・豆類・魚類・肉類など、いろいろな食材に含まれています。
【マグネシウム】
マグネシウムは、カルシウムや、リンと共に歯や骨を作るミネラルです。エネルギーを産生するための色々な酵素の働きを助けたり、タンパク質・骨の形成に欠かせない栄養素です。
【カルシウム】
骨の生成には欠かせない栄養素です。不足すると発育障害や骨粗しょう症の原因となるため、積極的に接種するようにしましょう。
【ビタミンB2】
糖質や脂質を体内でエネルギーに変える働きをする代謝に関係する大切な栄養素です。不足すると口内炎や皮膚炎が起こりやすくなります。
【鉄】
鉄は赤血球に含まれるヘモグロビンの材料になります。全身の細胞に酸素を運ぶ働きがあるので、重要な栄養素です。特に、女性は月経・妊娠・授乳等、男性よりは必要量が多くなるので積極的にとっていきましょう。
山椒は、重要な栄養素が豊富に含まれているハーブになりますが、刺激が強いという部分もあるので、食べ過ぎには十分ご注意ください。
山椒の実の保存方法は?
山椒の葉は、水洗いをし、キッチンペパーで水気をとり、ジップ袋で冷凍保存します。
山椒の実を手に入れたら、生のままではあくが強いので、まず塩ゆでをして、冷凍保存しておけばいつでもさわやかな風味を楽しめます。
《 山椒の実の塩ゆで 》
材料:実山椒200g、塩小さじ1杯
- 実山椒は水で洗い、実を枝から外します。
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、塩を加え、1分ほどゆでます。
- ざるにあげ、水を張ったボールに実を入れ、1時間ほどさます。
- ざるにあげ、水を切り、キッチンペパーなどで水気を拭き取ります。
- ジップ袋に入れ、空気を抜いて保存します。冷蔵庫で4~5日、冷凍では1年間保存可能です。
*保存した実を、唐揚げの衣に混ぜても、カルパッチョ風に使用しても、よく合います。塩ゆでさえしておけば手軽に使えます。清涼感のある風味はお料理のアクセントになります。
代表的な料理、ちりめん山椒のレシピ!
ご飯のお供に大人気のちりめん山椒、自宅で簡単に作れます。
《 材料 》
ちりめんじゃこ100g、実山椒の塩ゆで20g、 酒90ml、醤油40ml
- 鍋にたっぷりの湯を沸かし、ざるに入れたちりめんじゃこを、ざるごとさっと湯にくぐらせます。塩分や臭みを流します。
- 別鍋に、分量の実山椒と醤油、酒を入れて中火にかけます。
- 煮立ったら、1のちりめんじゃこを加え、手早く絡めます。
- 汁気がなくなったら火を消します。保存容器で、冷蔵庫で1週間、冷凍庫で2ヶ月保存可能です。
まとめ
栄養豊富な日本の古くからのハーブです。1年を通して上手に使えるとお料理の幅もできるかと思います。山椒の木を鉢植えで育てるのも良い方法かと思います。ただ、山椒の実は雌株だけにできるので、雄株については花山椒での利用となります。見分けは難しいので、苗木として3年経過すると実がつくといわれているので、苗木の購入にはご注意ください。
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