コンテナ用土のリサイクル|無駄なく、土の活力アップ!

土とスコップ 野菜・果物

野菜や花を作りたいけど畑も庭もないし・・・といった悩みを解決してくれるのがコンテナ栽培の魅力です。ですが、楽しんで作った最初のシーズンが終了し、次のシーズンの野菜や花を育てる時、古くなった土はどうされているでしょう? そのまま利用すると、元気な野菜や花は育ちません。新しい市販の土を購入する方法もありますが、一方で、古い土の処分・保管も考えなければなりません。無駄なく家庭菜園が継続できる、土のリサイクル方法を紹介します。

土のリサイクル処理はなぜ必要か?

植物が元気に育ち、花を咲かせ、果実を美味しく収穫できるかどうかは土の環境によって決まります。古い土のリサイクルが必要な理由は、5つです。

  1. 育てた植物の根や葉などの異物が残ってい。異物は、根の成長を妨げることがある。
  2. 古い土には、雑草の種や病害虫が潜んでいることがあります。コガネムシやネキリムシの幼虫が入っている可能性もあります。幼虫に根をかじられたり、雑草に栄養を横取りされたりと正常な成長が妨げられます。
  3. 土壌酸度が偏っている可能性がある大半の植物は、中性のPHを好みます。窒素肥料が施され続けると、土は徐々に酸性化してきます。雨に長く当たっていることでも起こってきます。酸性化した土では、根が生育障害をおこしやすなります。野菜の栽培では、弱酸性に調整することが大切といわれています。
  4. 腐葉土や堆肥などの有機物が減っている。微生物が活動していくえさがないわけです。微生物は活発に活動して、有機物を分解しながら腐植となり、これが土の粒と粒とくっつける糊のような働きをします。水はけと通気性が良く、保水性のある団粒構造の土を作ってくれます。その働きが弱くなっていることになり、土は性質が変化し、水はけ・通気性・保水性が悪く、必要な栄養も乏しくなっています。
  5. 肥料が減っている。以前栽培していた植物の成長に必要な肥料分・微量元素が使われて、新しい野菜の成長には不足となります。

土のリサイクル方法

準備するもの

  • ふるい粗目
  • 園芸用シート= あれば作業で周囲を汚さなくてすみます。古くなったレジャーシートでも代用可能です。
  • リサイクル材
  • ナイロン袋黒
  • 軍手、スコップ

手 順

1.コンテナの土を十分乾燥させる。

2.コンテナから土を取り出し、枯れた茎や根を取り出す。根をほぐし、ついている土をはずす。

3.黒いナイロン袋の口広げ、その上から取り出した土を粗目のふるいでかけていきます。

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4.ふるいには、古い根・改良用土・石などが残ります。古い根・葉などは取り除き廃棄します。底石は別の容器に移します。その他の改良用土の資材はナイロン袋へ戻します。残りのコンテナの土全てを、繰り返しふるいにかけていきます。

この後、ナイロン袋の土を、再度、細目のふるいにかけ、ふるいから落ちた土は排水が悪くなるので廃棄するという方法をとる人もいます。この処理を行うと、土は半分くらいに減ってしまいます。処理後、土壌の改良剤を入れていくので、水はけ・保水性のある団粒構造の土ができてくるので、私は粗目のふるいだけの処理で終わっています。

土の消毒

病害虫の除去のために行います。土の消毒方法には、3つの方法があります。

暑い時期に行う太陽光消毒の方法
  1. 黒いナイロン袋の土に、ジョーロで、全体に水がゆきわたらように入れます。途中、土を袋の外からもむようにして、全体を万遍なく湿らせます。土を握って2つに分かれるぐらいの湿り気にします。
  2. 全体がしっかり湿ったら、空気を抜いて、ナイロン袋を縛り、直射日光が当たるコンクリートの上に置きます。蒸す感じのイメージです。1~2週間放置します。内部が60℃になれば害虫・草の種は死滅するといわれています。
  3. 1~2週間後、袋から土を取り出し、シートの上に広げ、乾燥させます。上が乾いたら、土をひっくり返し、下にあった土を乾燥させます。
  4. 十分乾燥したら、リサイクル材を混合します。混合割合は、肥料等の配合も商品によって色々なので、袋の説明書きを参考にしてください。
寒い時期、熱湯を使用する方法

気温が上がらない時期には、以下の方法で行いますが、やけどの危険もあるので注意が必要です。

  1. ふるいをかけ終わった土は、バケツか栓ができるプランターに入れます。お湯を沸かし、熱湯を土全体にかけます。分量は15L~20Lのプランターにつき、熱湯3~4L。土が隠れるくらいのの量を入れます。
  2. お湯を入れた状態で、数時間放置します。温度が冷めたら、容器から水を抜きとります。
  3. 水を抜きとったら、園芸用シートに土を広げて、乾燥させます。
  4. 乾燥状態を確認するとともに、下になっている土をひっくり返し、まんべんなく乾燥させます。
  5. 乾燥し終わったら、リサイクル材を追加してまぜます。

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市販の消毒剤を使用する方法

土をふるいにかけた後に消毒剤を土に混ぜます。すぐに植え付けをすることができます。土の殺菌消毒剤には、肥料は入っていないので、土のリサイクル材は必要です。消毒材も色々な種類があるので、これと思うものを選んでください。

以上、3つの方法があります。一般には、太陽光で土の温度を上げて行う消毒方法がとられているようです。

リサイクル材の投入

市販のリサイクル材を使用

複数の有機質素材(石灰、牛糞堆肥、木炭)が配合されているため、土を軟らかくし、排水性を良くします。混ぜた直後に植え付けが可能です。

土が乾燥したら、苦土石灰をひと握り(土15Lで大さじ2程度)土に良く混ぜます。苦土石灰には、酸性の土を中和する働きや連作障害を防止する働き、土壌を改良する働きがあります。リサイクル材の中に入っていますが、少し追加すると効果的です。1週間後、リサイクル材を混入します。すぐに使用することができますが、土は長く寝かせれば寝かせるほど、土の中の微生物の働きで土壌改良効果が高まります。古い土の容量の約2割混ぜると効果的です。

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堆肥等を調合して入れる場合

使用済みの土の全体量に対して、次の改良用土を入れます。

  • 小粒の赤玉土を同量
  • 腐葉土を約3割
  • 籾殻くん炭約1割
  • 珪酸塩白土約1割

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不要になった土は、どう処分する?

リサイクル処理をした土は、すぐに使わない場合はナイロン袋に入れて、雨よけできる日陰で1年保存できます。使用する可能性がある場合は廃棄せずに保管しておきましょう。もう使わないという方は、土の処分の問題が出てきます。ゴミとしての処理は、市町村で対応が違うようですので、連絡確認をとる必要が出てきます。また、最近は土の引き取り業者もあるようです。ネットで見る限りは、重量での引き取り金額になっているようですから、土の購入よりも少しコスト高に感じます。身近なところでは、ホームセンターで回収をしている所もあります。いずれにしても、持ち込まなければならないので大変ですが、むやみに捨てると不法投棄に関係してくるのでご注意ください。

まとめ

土のリサイクルは、低コストで庭造りを続けていく1つの方法だと思います。夏は土のリサイクルがしやすい季節です。使っていない古い土があれば、ぜひ挑戦してください。美味しい野菜・奇麗な花がきっと育ちますよ。

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