ブルーベリー、四季の管理!|水やり・肥料・剪定・挿し芽の方法

ブルーベリー収穫 野菜・果物

庭や畑がないからと言ってブルベリーの栽培をあきらめていませんか。ブルーベリーは、コンテナで栽培でき、四季折々で様々な表情を見せてくれる魅力ある低木果樹です。春には新緑・美しい花を、夏~秋は美味しい果実が収穫でき、秋には紅葉を楽しむことができます。ブルーベリーは農薬を使わずに育てることができ、比較的簡単に果実を実らせることができます。果樹栽培の入門種、人気のブルーベリーの四季の管理方法をご紹介します。

ブルーベリー、四季の管理、春!

植え付けと芽吹き

新しい苗は、異なる品種の物と合わせて、休眠期から春にかけて植え付けをします。また、植え付け後は、日当たりと風通しの良い場所で管理します。徐々に気温が上がってくる春は、芽吹きの季節。ブルーベリーの花芽は前年に伸びた枝の先端部につきます。休眠から目覚めた株は、新芽が次々に伸び、若葉が開きます。ブルーベリーは乾燥を嫌うので、1日1回の水やりをします。

追肥

この時期は、3月と5月にブルーベリーの成長期に向けた追肥を行います。緩効性の固形肥料を置き肥するか、5月は液体肥料を1週間に1回のペースで与えます。庭植えの場合は、株元だけでなく、枝がひろがった範囲に根が広がっていると考え、その範囲に施します。

人口受粉

ブルーベリーは、ドウダンツツジによく似た白い小さな花を咲かせます。花には昆虫が蜜を求めてくるので、異なる品種を近くに植えておくと他家受粉が行われ、収穫量がアップします。マンションのベランダなど昆虫があまり寄ってこない環境では、人口受粉を行うことで収穫量に差が出ることもあります。筆先で他の品種の花粉を開花している花につけて、もう一方の花にもつけます。これを交互で行うことでどちらの花も受粉させることができます。

花が終わる5月頃から、黄緑色の爽やかな若葉が一斉に芽吹きます。梅雨時期から初夏にかけて果実がだんだんと肥大し成長してきます。

夏の管理

乾燥防止と水やり

ブルーベリーは日当たりが大好きで、年間を通じて日光が良く当たる場所で管理します。反面、土の乾燥に弱いのも特徴です。株元には、バークチップや樹皮などを敷いて乾燥を防ぎ、こまめに水やりをします。夏は、1日2回、朝と夕方にしっかり与えましょう。

ブルーベリーの土づくりに不可欠なピートモスは、通気・保水・排水性に富みますが、1度水切れを起こすと極端に排水が悪くなるので注意が必要です。

ブルーベリーの収穫

自家栽培で完熟させたベリーの味は、市販のものと比べて濃厚で甘みがあります。ラビットアイの収穫期は、7月中旬~9月中旬。一方、ハイブッシュの収穫期はそれよりも少し早い、6~8月上旬です。それぞれの品種によって早生種・中生種・晩生種など様々なタイプがあります。

ブルーベリーの果実は一斉に熟すことはありません。果房の基部から順番に熟していきます。収穫時期を迎えた実は濃い藍色をしており、表面には白い粉、ブルーム(果紛)と呼ばれるロウ物質が果実を守るためについています。一つ一つの実のサイズと色を確認しながら、丁寧に確認して収穫していきましょう。果柄の付け根までしっかり色づいたものは完熟しています。親指と人差し指で軽くつまむだけで、収穫期を迎えたブルーベリーはポロリととれてしまうほどです。優しく採っていきましょう。

秋の管理

収穫が終了したら、8月末~9月にかけて、お礼肥として緩効性の置き肥をします。これは、疲労した株に対して樹勢を回復させるためのものです。

水やりは、表面が乾燥していることを確認してからたっぷりと与えます。

秋の気配が深まる10月頃から紅葉が始まります。鮮やかな葉色には様々なバリエーションがあり、濃い赤色から黄色まで、落葉樹ならではの楽しみがあります。

冬の管理

晩秋から冬になると落葉が始まり、やがて休眠します。休眠期は枝も根も成長が止まる時期ですが、冬の間も日当たりのよい場所に置き、表土が乾いたらたっぷりの水を与えます。

収穫後の栽培で最も大切な作業が、「枝の剪定」です。ブルーベリーは、毎年新しい枝が発生し、それに花芽がついて結実します。主要な枝は、3年ぐらいを目安に株元からカットし、その間に新しいシュートを育てて結実させるようにします。

剪定

剪定は、株のバランスを整え、株のサイズに合った収穫量を調整する作業です。剪定をしないと翌年の収穫長が減ってしまうこともあります。1~2年目の小さな株は花芽の数を調整し、株の生育の充実を心がけます。成木になり、枝や葉が充実してきたら、主幹が5~6本になるように剪定していきます。地際から伸びる枝の先端部を切ると翌年には側枝が出てきます。

ブルーベリーの剪定は、花芽が確認しやすい冬季に行います。適期は12~2月までの休眠期に剪定を済ませるようにします。ブルーベリーの花芽は前年枝の先端部につきます。葉芽より大きいのですぐに見分けがつきます。1個の花芽の中には、10個以上の花を含んでいます。剪定は株が込んできたら、細い短枝が多くつき衰弱した枝を中心に間引いたり、シュートなどの若い枝もいくらか切り詰めます。細い枝にたくさんの花芽をつけている場合は、切り詰めて花芽を減らすとよいです。

《 剪定する枝の種類 》

種類目的剪定の枝剪定方法
間 



日当たりや風通しを良くし、病害虫の予防上向きに徒長した徒長枝枝の付け根から剪定します
枝の内向きに生える交差した交差枝
幹の同じ場所から四方に伸びる車枝
下に向かって生える下垂枝
株元から出てくるシュート枝やひ弱な枝、枯れ枝





樹勢をコントロールし、樹形を整える伸びすぎた枝の先端を切り詰める成長させたい芽の上の1㎝くらいの
場所を斜めにカットします。成長
すると新芽が伸び、新しい枝先に
花芽をつけます。
樹勢の強い枝は、枝先を軽く切り詰める
樹勢の弱い枝ほど、短く切り詰める
株を増やす方法

ブルーベリーは、誰でも簡単に繁殖させることができます。お気に入りの品種が見つかれば、剪定後の枝を利用して、穂木として苗を育てます。

  • 休眠枝挿し = 穂木は20㎝くらいに切りそろえたら、ビニール袋に入れて3月まで冷蔵庫で保管します。春に、ピートモスを混ぜた用土を準備し、差し穂の先を斜めに切り落としたものをポリポットなどに植え付けます。
  • 緑枝挿し = 夏季剪定の葉つき枝を利用する方法で、葉を半分切り落とし、葉からの蒸発を抑え、休眠枝挿しと同じように植え付けます。

まとめ

ベリー類は、収穫後日持ちしないのがほとんどなので、生果としてはあまり市販されていません。採れたてのブルーベリーは、育てた人や家族など、身近な人しか味わえない貴重な味わいです。

ただ単に味が美味しいというだけでなく、健康や美容にも役立つ機能性食品としても近年注目されています。ブルーベリーには、濃い紫色の皮の部分にアントシアニンが豊富に含まれています。果皮ごと摂取できるので少量食べるだけでも十分な栄養素を効果的に摂ることができます。ブルーベリーのレシピについてはこちらから。

自分だけのベリー生活! 楽しんで、充実させていきましょう。

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